成長ホルモン分泌不全性低身長症(以前は下垂体性小人症と呼ばれていました)とは、脳下垂体という器官から分泌される成長ホルモンの量が少ないために、成長率が悪くなり低身長になる病気です。
低身長は、身長SDスコアがマイナス2SD以下という統計の基準で定義され、同性・同年齢の100人に2?3人が低身長という定義にあてはまりますが、この低身長のなかで成長ホルモン分泌不全性低身長症はせいぜい5%以下です。
成長ホルモン分泌不全性低身長症は、放置すると、身長が130cm程度で止まってしまうこともあります。
知能は正常で、体の均整は取れているため、背が低く幼いこと以外は他の子どもとかわりません。
6?17歳では男児1万人あたり2.14人、女児1万人あたり0.71人で男女比は3:1で男児に多く見られます。
特発性といい、原因不明の低身長が2/3、脳腫瘍等が原因の後天性のものが1/3あります。
2?3歳頃まではやや小柄でも普通に発達していきますが、その後の身長、体重の伸びがほとんどみられなくなります。
この時点で「おや?うちの子は低身長なのでは?」と周りの子と比べて心配になり始めることが多いです。
気になっても、発熱等の病気と違って、本人は健康ですから、つい受診はあとまわしになってしまいがちですが、成長ホルモン分泌不全性低身長症をはじめとした低身長の治療は、早ければ早いほど効果が期待できます。
内分泌検査により6、7歳ころまでに診断されれば、合成された成長ホルモン製剤による治療で身長の伸びが期待できます。
骨端線という骨の成長に大きく影響する軟骨は、10代にはどんどん閉じ始めてしまいますから、できるだけ早いほうがいいというわけです。
成長ホルモン分泌不全性低身長症はホルモン剤接種が保険適応外だから膨大な費用がかかります。
成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断されると「小児慢性特定疾患治療研究事業」という公費助成の対象となります。
基準は自治体によって異なりますが、きちんと申請することで経済的負担は少し軽減されることでしょう。
